池谷裕二:記憶力を強くする

 

記憶力を強くする―最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方 (ブルーバックス)
 

評価:8点

講談社に商談に行った時に、ブルーバックスの特設コーナーがあり、この本が最も売れたものとして紹介されていた。

これがきっかけで、自分の中でのブルーバックスブームが到来するのである。

 

神経細胞はダメージに弱い→ボクサーは痴呆の進行が早い

・アルコールも神経細胞を破壊する

・人間が瞬間的に記憶できる対象の数は7個程度=マジカルナンバー7

 →電話番号のチャンク化

エピソード記憶>短期記憶>意味記憶>プライミング記憶>手続き記憶

 →左ほど高度化。健忘は左から進む。

・記憶は側頭葉に保管される。

 側頭葉→海馬(1ヶ月間くらい留まる)→側頭葉

・側頭葉に電気刺激を与えると、昔のことを思い出すようになる(ペンフィールドの実験)

・記憶力を高めたければ、覚えたいものに興味をもってθ派を発生させる

 →海馬はθ派のリズムの脳波を発する

・記憶の3箇条

 1.なん度も失敗を繰り返して覚えるべし

 2.きちんと手順を踏んで覚えるべし

 3.まずは大きく捉えるべし

絶対音感を習得できる臨界期は3〜4歳まで

・言語を覚える能力は6歳くらいまでが特に高い

・記憶力の低下=物事に対する興味の低下=感動の薄さ

 →興味を持つこと=記憶力の向上

・物覚えが悪くなった気がする=何回も繰り返す努力の欠落

・新しい知識を身につけるためには、覚えたその日に6時間以上睡眠が必要

・将棋の名人は棋譜を再現できる=エピソード記憶+手続き記憶

 →手続き記憶が天才を作る

・カフェインは科学的にも根拠のある記憶力ドーピング剤

アルツハイマーは、アセチルコリンが少なくなり痴呆をきたす病気

 →サリンは、アセチルコリンを増強する・・・昔の記憶に苛まされる

サフランのメシベ成分のクロシンを食べておくと、お酒を飲んでもLTPが抑制されない