評価:8点
「宇宙になぜ我々が存在するのか」
この、タイトルのさっぱり分からなさ。
考えれば考えるほど、日本人なのに、この言葉の意味が全く理解できない。
それもそのはず、この意味を深読みする必要は無い。
本当に、現象として「人々が宇宙になぜ存在することができたのか」を科学的に書いた本だからです。
文系的には目からウロコの連続。
これぞ、ブルーバックスの極み。
・我々の体は物質で出来ている。物質を細かく分けると原子になる。原子は原子核と電子から成り立つ。原子核は陽子と中性子から成り立つ。陽子と中性子は3つのクオークから成り立つ。
・どんな物質にも、それに対応する反物質がある。物質と反物質が出会うと消滅する。その際に莫大なエネルギーが発生する。
・我々の体が反物質と出会うと消滅してしまう。けれど、反物質は身の回りに存在していないから、我々の体が存在できる。
物質と反物質は同じタイミングで生まれるため、同量が宇宙に存在しているはずなのに、我々の身の回りに反物質が無いのは何故なのか=宇宙になぜ我々が存在するのか
・鍵を握るのは、ニュートリノ
・ニュートリノには重さがある=時間を感じる
・カミオカンデ(ニュートリノの観測に成功)→スーパーカミオカンデ→カムランド、小柴教授
・ヒッグス粒子・・・ほとんどの素粒子は重さを持っている=ヒッグス粒子にぶつかるから。
宇宙には凍りついたヒッグス粒子がびっしりと詰まっている。だから私たちの体を作っている原子も飛び出さないで済む=宇宙に秩序が生まれる