子供が生まれるのと、同じタイミングで家を買おうと思っている。
これまで散々探してきたけど、なかなか見つからなかった家。
今のタイミングでひょっこり出てきてしまった。
35年ローンを組む、となると否が応でも色々考えてしまう。
あと35年後は、僕は71歳だ。
それまでおそらく住み続けるであろう家。
大金を払って買う家だけど、お金のことは、実はあまり実感がない。
どうせ家賃を払い続けるわけだし、生きていく以上はしょうがない。
それよりも、それだけ働き続けないといけないかもしれないことの方が怖い。
働き続けるのは良いんだけど、馬車馬のようにこき使われながら、日々プレッシャーを感じて生きるのが耐えられるのか。
今は、いつか抜け出せる日が来ると思って、がむしゃらに頑張ることもできるんだけど、どこかで緊張の糸が切れて、そんな頑張りが効かなくなる日が来るかもしれない。
アスリートが現役を引退するような、そんな日が、サラリーマンの僕にも来るかもしれなくて、それが実は55歳くらいかもしれない。
この前の健康診断で、肝機能と中性脂肪でB判定が出てたけど。
僕が体を壊したら、本当にやばい。家族が路頭に迷う。けど、お酒は飲みたい。
そんなことを考えつつ、今の仕事についてもふと思う。
この前、サウナに入ってたら隣の人たちが、どこかのネットショップの運営か何かをやってる人みたいで。
休日の昼間なのに、嬉々として仕事のことを話し込んでいた。
本当に、仕事が好きなんだろうなと思う。
IT系の人達って、なんか羨ましい。
僕は、思い返せば最初の会社が一番好きだったかもしれない。
メインストリートじゃなくて、サブカルチャーな感じが、当時のインターネット業界にはあって。
大学も出てないけど、めちゃくちゃ凄い技術を持ったデザイナーがいて。
なんでそんな技術があるのか?と聞くと、独学で勉強した。とか。
そもそも、デザイナーやる前は、合法ハーブの販売やってました。とか。
僕も、まともに就職できなかったクチなので。
勝手に、カウンターカルチャーだと思っていた。
そんなこんなで何回か転職して、綺麗に大企業のサラリーマンになってしまっているのだから面白い。
結局、王道って心地良いよねって。
バリバリ尖ったファッションを愛好していた奴が、子供できた途端にユニクロしか買ってないとか。
結局、何でこうなったんだろうって結果と原因は因果関係にあるわけで。
僕はずっとメインストリームに憧れていて、でも反発することでしかアイデンティティを示すことができなかった。
それが今では、上司の顔色をひたすら伺う日々である。
俺はつくづく、臆病者だ。